予防歯科のススメ 2018年2月

予防歯科のススメ 2018年2月

 

 歯茎の腫れは 病気や異常のサイン ?  

歯茎というものは、少しブラッシングをサボるだけでも、すぐに赤く腫れたりするものです。あなたも歯茎の腫れをⅠ度は経験したことがあるでしょうか?歯茎の腫れは、お口の衛生状態の悪化で起こる一時的な歯肉炎のことが多いですが油断は禁物です。中には想定外の病気や異常が起こって腫れている場合があります。歯茎の腫れがどのような病気や異常のサインになっているのか?また 歯茎が腫れた場合の対処法について書いて行きます。 歯茎の腫れる7つの原因  ①清掃不良による歯肉炎 これは誰にでも起こりうるもので、例えば丸一日歯磨きをしないと、歯茎のきわが赤くぷくっと腫れて出血しやすくなります。特に思春期のお子さんや、妊婦さんなどはホルモンの関係でちょっとしたことで歯茎に炎症が怒って腫れやすくなります。②歯石が溜まっている 歯石が溜まっていると歯茎は炎症を起こし、ずっと腫れた状態になります。これは歯石の表面がザラザラしているところに、常に歯垢がもっと言えば悪玉菌の歯周病菌が絡みついているからです。歯磨きをしても歯石は取れず腫れを引かせることは、出来ません。③重度の歯周炎 歯肉炎が治らずに悪化すると歯周炎という状態に侵攻します。歯周炎になると歯を支えている骨が破壊されていきます。骨の破壊が進むと、歯と歯茎の溝『歯周ポケット』が深くなります。この歯周ポケットは細菌の溜まり場となって、歯茎の炎症をたびたび起こします。時には、化膿して大きく腫れて強い痛みを伴ったりすることもあります。④合っていない詰め物、被せ物 詰め物や被せものの周囲の歯茎がいつも赤く腫れているという場合、もしかしたらその詰め物や被せ物はあっていない可能性があります。合っていない状態というのは、どこかに段差があるか 歯の間にブラシが届かない形態、噛む力がオーバーにかかる構造になっているものです。そしてその段差には常に細菌が繁殖している状態になってますのでいくら歯磨きを頑張っても歯茎は腫れたままなのは、もちろん歯周病をどんどん進めてしまう原因になります。⑤根尖性歯周炎(こんせいせいししゅうえん) 根尖性歯周炎というのは、歯根(歯のねっこ)の先端部が炎症を起こし膿を貯めている状態です。原因は歯根の中に溜まっている細菌で、神経を取る治療をした後、数年経ってから起こる場合が多い他、歯をぶつけて中の神経が死んでしまった場合にも起こることがあります。この場合は、歯茎の際ではなく、歯根の先端相当部の歯茎を中心に腫れてきます。⑥歯根破折 歯根破折とは歯の先端部が割れてしまっている状態です。このような状態になってしまうと歯というのは通常神経が生きていませんので、必ず痛みなどの症状を感じるわけではありません。歯根が割れると、その部分から細菌感染が起こり歯茎が腫れてきます。腫れの特徴は、割れている歯の周囲全体が広範囲で腫れることが多いです。⑦薬の副作用 てんかんの薬、高血圧の薬、免疫抑制剤を飲んでいる場合、歯茎が増殖したように腫れることがあります。これは薬の副作用として出るもので、歯磨きをしてもなかなか腫れが引くことはありません。

 

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